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高校校長だより3月号

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日の丸

日の丸

日の丸日の丸第19回卒業証書授与式 式辞

 正門の白梅が咲き誇り、早春の気配満ちゆく、今日の佳き日に、多数のご来賓、保護者の皆様のご臨席のもと、誠心学園浜松開誠館高等学校 第19回卒業証書授与式を挙行できますことは、卒業生はもとより、本校生徒・教職員一同、誠に光栄であり、心から感謝申し上げます。

 第19期生 265名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。これまでの皆さんの努力と研鑽を心から讃えたいと思います。皆さんの活躍は、44名の皆勤賞をはじめ、文化体育の表彰からもわかりますように、文武両道の両面であたらしい歴史を築かれたことを高く賞します。また、この日まで長きにわたって皆さんの勉学を支え励ましてこられた保護者の方々に対しましても、ここに深く敬意を表します。皆さんの進路先の状況は、玄関の掲示をご覧ください。また、これから、国公立中期後期試験・私大入試などを受験する人は、最後まで頑張ってください。

 さて、今日は、皆さんの門出に当たり、2つのことを話します。グローバル社会では、互いの価値観や言葉などいろいろ異なる人とのかかわりが生じます。個のレベルでいえば、他者理解(日本人同士でも必要です)、地域社会・国では異文化理解のことです。そこで、日本のこころについて、国旗、国歌のことを境野勝悟氏の「日本のこころの教育」致知出版社を紹介します。

 我が国の国名=日本は「日の本」からきています。その国旗の赤丸は、太陽を意味し、すべての生物の命の源は「太陽である」=「日の本」ということを日本人は大切にしていたからです。

 国を象徴する国旗、日本の「日の丸」が、どういう理由で国旗になったのでしょうか。1853年、ペリーが黒船4艦を率いて来た時、「何故、日本の舟にはナショナルフラッグか付いていないのか。ナショナルフラッグが付いていない舟はどこの国の舟ともわからないから大砲を撃ち込んで沈めても良いことになっている。したがって、来年来る時までに日本の国旗を付けて走るように。」と宣告された徳川幕府は、制定する必要が生じ、米や銀・銅を運搬する幕府御用船に日の丸が200年近く伝統的に用いられたことから日の丸を当てることきまり、現在の国旗に至っています。

次に、国歌「君が代」について、話をします。

 君が代は 千代に八千代に

 さざれ石の 巌となりて

 苔のむすまで

「君が代」が国歌として採用されたのは、明治の小学校の儀式用唱歌でした。その歴史をたどってみましょう。

「君が代」の文字としての初出は、平安時代初期(905年)、「古今和歌集」に納められています。万葉の時代から撰者たちの時代までの140年間の代表的作品を集めたものです。「古今和歌集」では女性が男性に送った恋文だとされています。それは、「君が代は」の部分が「我君は」となっており、「我君」とは女性が男性を呼ぶときの言い方なので、「わがきみ」では、女性の歌でした。その後の、1013年「和漢朗詠集」では、「君が代」となっています。

 そこで、「我君は」を「あなたという意味の君が代」に変り、性別関係なく歌える歌になりました。そうして、いまから千年もの昔から多くの人々に愛された歌であったということです。また、イギリスのギネスブックに、世界で最もふるい国歌と紹介されています。日本は天皇陛下を中心に続いてきた国で、日本ほど歴史の長い国は他にはありません。そして、これほど長く日本を守ってきた天皇陛下に敬意を払うといった意味での「君が代」になりました。境野氏は、いまでは、歴史的に君が代は「天皇」と「あなた」の2つを示しているといっています。現在は、1999年(平成11年)に国旗及び国歌に関する法律(国旗国歌法)に定められています。

 終わりに当たり、保護者の皆様には、この三年間または六年間、本校の教育活動に絶大なるご理解とご協力を賜りましたことに心から感謝申し上げます。

 卒業生の皆さん、この喜びは、皆さんのことを絶えず気遣いながら、支えてくださったご家族や周囲の方々の励ましの賜物であることも決して忘れてはいけません。この人生の節目に当たり、お世話なった方々へ素直な感謝の気持ちを伝えてもらいたいと思います。私たち教職員一同は、「すべては生徒の為に」を信条のもとに、全力で指導にあたり、また、共に学んで参りました。前途有為な皆さんとともに三年間または六年間、同じ学舎で過ごせたことに感謝しつつ、送り出すことができました。皆さんが、本校の徳育教育を生活習慣の土台として、社会に貢献し活躍され、また洋々たる前途が、健やかで幸多きことを心から祈念して式辞といたします。

平成二十九年 三月 一日

誠心学園 浜松開誠館高等学校

高校校長  中 西 孝 徳 

資料

1:勝悟著「日本のこころの教育」致知出版社 2001。

2:国旗及び国歌に関する法律(国旗国歌法)1999。日の丸

 日章旗見てのとおり縦横比を2対3、旗の中心(対角線の交点)を中心とし、縦の長さの5分の3を直径(縦を2とした場合r=0.6)とした円が規定されています

 

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