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高校校長だより 4月号

日常の風景

 平成28年度 1学期 始業式 式辞

  おはようございます。

 浜松市役所の欅の木の新芽が出始めてました。日本の四季の春を実感しながら登校しました。この時季に、誠心学園 浜松開誠館中学校高等学校の平成28年度1学期始業式が、皆さんと迎えることができたことを先ずもってうれしく思います。

 本年度もよろしくお願いします。この『お願いします』とは、生徒の皆さんや教職員の方々だけでなく、皆さんを支えてくださっている保護者の方々、さらには、今日誠心学園が創立92年となる礎をつくられた長谷川鉄雄先生をはじめ学園関係の先輩諸氏・同窓生の方々も含まれます。学園の伝統・文化に対しての『お願いします』も含まれています。このような支えやたがいにたして『お願いします』の意味を知っておいてください。

 始業式にあたり、3つの話をします。 

1つ目

本校の平成28年度の教育宣言である「体罰といじめの根絶・笑顔がはじける徳育の浜松開誠館」に関連して、『言葉の大切さ』について話をします。平光雄(たいらみつお)著の『子どもたちが身を乗り出して聴く道徳の話』は小学生を対象にした道徳授業を紹介したものです。

『ナイフは肉を切り、言葉は心を切る』ということです。ナイフで肉が切れないと困りますが、言葉で、相手の心を切って傷つけてしまうことがあっては大問題です。しかもこれが無自覚に切るということになると、もっと大きな問題となってしまいます。おおよそ、言った人は忘れがちで、切られた人は忘れられないばかりか、長びくことも少なくありません。

平先生は、「怖いものだという自覚が大切です。言葉は便利なものです。無制限に使えるものだけど、怖いものでもあります。だから、ナイフを慎重に扱うように、切る前に切る場所を確認するように、言葉を発する前にちょっとだけ『大丈夫かな』と確認するような癖をつけていきたい。それが他人への配慮と言うことです。ナイフは肉を切り、言葉は心を切る。よく覚えておいてください」と言っておられます。

2つ目

 3月の高校の卒業式のとき、『7つの習慣J』を学び実践する意味について話をしました。Kコンパスの学びを含めて、考えてみましょう。魚は泳ぐことができます。でも泳ぎ方を変えることはできません。鳥は飛ぶことができます。しかし、飛び方を変えるができません。しかし、ヒトは、単に、泳いだり、歩いたり、走ったりするだけでなく、より良くと工夫します。空を直接飛べませんが、飛行機を発明しました。つまり、そのやり方を変えることができるということです。いろいろな経験や失敗から学び、よりよく創意工夫して変えることができます。この学びは基礎基本の学力とともに、これからの日本の教育が求める「21世紀型学力(思考力+判断力+表現力+協働性)を意味しています。この大切な学びから是非習慣となるよう身につけてください。

 

3つ目

  ある幼稚園での古典教育について紹介します。

 記者の質問—古典教育によって子供たちに見られた変化はありますか。

 園長の応答—それはよく聞かれるんですけど、そもそも私は変わることは求めていないんですよ。古典を読むこと、言葉に触れること、そのこと自体が目的なんです。それによって子供の心が豊かになり、感性が磨かれます。もちろん結果として、よいことはいくらでも現れてきますよ。

 例えば、「今日よりぞ幼心(おさなごころ)を打ち捨てて人と成りにし道を踏めかし。現代語にすると、今日から、親に甘えていた気持ちを捨てて、友と交わり自己の道を生きていこう。」という吉田松陰の言葉を習った園児が家に帰ると、小学校五年生のお兄ちゃんが「お菓子欲しい」「おもちゃ欲しい」と言っていたと。その時に、うちの園児がお兄ちゃんに向かってこう言うんです。「幼心を打ち捨てなさい」って。そうしたらお兄ちゃんはもう黙ってしまったそうです。

 それから面白いのは、「身体髪膚(しんたいはっぷ)これを父母に受く敢えて毀傷(きしょう)せざるは孝の始めなり。現代語にすると、人の身体はすべて父母から恵まれたものであるから、傷つけないようにするのが孝行の始めである。」という『孝経』の言葉も教えるんですが、小学校高学年のお姉ちゃんが「ピアスしたい」と言い出した時に、園児が「体を傷つけないのは親孝行の始めですよ」と言ったら、思い留まったという話もあります。

 このように言葉に触れること、それによって心が豊かになり、感性が磨かれます。古典も大いに学びましょう。

  最後に、今日の始業式を迎えられたことを互いに・保護者に・先輩たちに「ありがとう」と言葉で感謝を伝えてください。また、今日朝、玄関で傘袋を配っていただいた先生、手伝ってくれた生徒に感謝します。また、自分で傘袋を用意していた生徒に感心しました。

以上を持ちまして、式辞とします。

 平成28年4月8日

誠心学園 浜松開誠館高等学校

校長 中西 孝徳

 *『孝経』』(こうきょう)は、中国の経書のひとつ。曽子の門人が孔子の言動をしるしたという。十三経のひとつ。 孝の大体を述べ、つぎに天子、諸侯、郷大夫、士、庶人の孝を細説し、そして孝道の用を説く。Wikipedia 

*時間の都合上、お話ができなかったことを追記しました。

 誠心学園浜松開誠館では、今年度を「未来戦略」始動元年として、100周年に向けて行っていくことを簡単に紹介します。

 1 徳育の3段目として社会人基礎力(協働性)を育成するために「クエストエデュケーション」を高校2年生で行います。

 2 専任講師として英語のネイティブの先生をお招きし、普段から英語に接する機会を増やします。

 3 土曜日講習の1つとしてベルリッツによる英会話教室を希望制で開設します。

 4 平成29年度の高校2年で、進学コースの中に「グローバル系」を開設します。その準備を今年は行います。 

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