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第34回全日本少年(中学)時之栖トーナメント軟式野球浜松ブロック大会準決勝結果報告

野球

第34回全日本少年(中学)時之栖トーナメント軟式野球浜松ブロック大会

【準決勝】開成(浜松支部3位)0-3浜松開誠館(浜松支部1位) 〇 【開】牧-増田

※浜松開誠館は創部15年目にして4月16日から行われる県大会に初出場する。

 

【戦評】

 3月5日に行われた浜松地区大会準決勝で対戦した相手。その時は開誠館の猛打爆発で7-2で圧勝した。しかし、開成の投手は好投手で、本来の調子を取り戻していたら苦戦は必至だった。

 初回、開誠館の攻撃は三者凡退に終わった。続く2回表も4番、5番と内野ゴロに簡単に打ちとられ二死となった。開成の投手はコーナーにしっかりと直球と変化球を投げ分け「前回のように打ち崩すのがなかなか難しい」状況だった。しかし、6番半田(二年:広沢小出身)がレフトに痛烈な安打を、7番安田(二年:葵西小出身)もレフト前に安打を放って続くと急にリズムを崩し始めた。この回は結局無得点だったが二死満塁まで攻め立て、つけいるスキを十分に感じさせた。

 3回表開誠館の攻撃。先頭の1番石野(二年:瑞穂小出身)が四球で出塁。盗塁も決め無死二塁となり、2番増谷(二年:浜松東小出身)がしっかりと送り一死三塁。3番牧(二年:砂丘小出身)の時にスクイズが見事に決まり、さらに相手野手の一塁への悪送球でなおチャンスが続いた。続く4番増田(二年:浜松北小出身)、5番佐藤(二年:芳川小出身)がレフトに連続安打を放ち2点を追加。3対0とリードしそのまま逃げ切った。

 先発した牧は9安打を浴びながらも要所を締め完封。本来の調子から程遠い感じはしたが、それでも粘りの投球を続けた。開成の各打者は振りが鋭く豪快なスイングが目立ち、投手心理を考えると怖さがあったと思う。それでも逃げずに最後は渾身のストレートで打者を打ちとっていった姿に感動すら覚えた。「冷静さと闘争心」が備わった見事な投球で完封した意義は、とてつもなく大きい。

 開誠館はこの試合を勝利したことで創部初の県大会出場を決めた。平成14年に創部された中学野球部。創部から16年目を迎えようとしている。創部当初から下河邉監督が指揮を執ってきたが、道具がない、人数がなかなかそろわない、グラウンドがないなどこの15年の間には投げ出してしまいたくなるような局面が何度もあったはずだ。それでも弱音を吐かず、ただひたすら野球人として、野球の楽しさを一人でも多くの生徒に伝えようと野球経験者、未経験者を問わず受け入れ、情熱を注いできた。3月21日の朝会の際、服部先生から県大会出場報告がなされると、多くの先生方から喜びの声と拍手が上がった。下河邉監督率いる中学野球部は、周りから「愛されている野球部」なのだと強く感じた瞬間だった。

 今ですら、グラウンドもあり、道具もそろい、人数も十分にいるが、中学野球部一期生からコツコツと積み上げられてきた伝統という財産の上に現在が存在することを忘れず、「感謝と誇り」をもって県大会に臨んでもらいたいものである。

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