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校長ブログ:新年を迎えて

【不確実な時代を生きぬく「一生懸命」という愛の技術】

まず、年末に行われた高校サッカー選手権大会、高校女子バスケットウインターカップ大会を始めとする様々な部活での活躍は多くの皆さんに感動を与えてくれました。

学校としても大きな誇りです。

未来を生きる皆さんに伝えたい「愛」について、サッカーの試合を通してお伝えします。

1回戦の劇的な突破、そして2回戦、強豪を相手に一歩も引かず、PK戦までもつれ込んだあの熱戦。皆さんの姿は、私たちの心に深く刻まれました。

大会後、地域の方々から多くの連絡をいただきました。「勇気をもらった」「あきらめない姿に涙が出た」と。

そして、スタンドで声を枯らして応援していた生徒たちの姿も、同じように素晴らしかったと、多くの方が称賛してくださっています。

「一生懸命」がなぜ人の心を動かすのでしょうか

なぜ、勝敗を超えて、これほどまでに人の心は動かされたのでしょうか。 

それは、皆さんが浜松開誠館中学校高等学校の生徒として、それぞれの立場で「一生懸命」だったからです。

今の世の中は、明日何が起こるか分からない「不確実な社会」です。

効率よく立ち回ることや、失敗を避けることが賢いとされる風潮もあります。

しかし、そんな時代だからこそ、私は皆さんに「一生懸命であることの価値」を再確認してほしいのです。

エーリッヒ・フロム(ドイツの心理学者)が説く「愛すること」の本質

ここで、ドイツの心理学者エーリッヒ・フロムの言葉を紹介します。彼は名著『愛するということ』の中で、こう述べています。

「愛とは、受動的な感情ではなく、一つの技術であり、能動的な力である」

私たちは普通、「愛」とは自然に湧き上がる感情だと思いがちです。

しかしフロムは、愛とは「自ら進んで踏み込み、配慮し、責任を持ち、尊重し、理解しようとする『意志』である」と説きました。

これは、皆さんがサッカーのピッチで、あるいはスタンドで見せた「一生懸命さ」そのものではないでしょうか。

 目の前のボールに、仲間に、そして応援に、自分の全存在をかけて向き合うこと。

それは、その対象を「愛する」という技術を実践していたということなのです。

愛の技術を「一生懸命」に注ぐ

不確実な未来を前にすると、私たちはつい「やって意味があるのか」「損をしないか」と考えてしまいます。

しかし、結果が保証されていないからこそ、今この瞬間に全力を尽くす「一生懸命さ」が、私たちの人生に確かな手応えを与えてくれます。

また、現在求められる力です。

フロムの言う「愛する技術」を身につけるには、修練が必要です。

  • 配慮すること    仲間の状況に気づくこと
  • 責任を持つこと    自分の役割を全うすること
  • 尊重すること    相手をありのままに受け入れること
  • 知を高めること   相手の本質を知ろうとすること

 

これらを積み重ねる先に、今回のサッカー部の皆さんが見せてくれたような、人の魂を揺さぶる「感動」が生まれます。

生徒の皆さん 

人生において、PK戦のように、どんなに努力しても報われない瞬間があるかもしれません。

しかし、一生懸命に挑んだという事実は、誰にも奪えない皆さんの財産になります。

そしてその姿は、必ず誰かの光になります。

この新しい学期、勉強でも部活でも行事でも構いません。

何か一つ、フロムの言う「愛する技術」を磨くつもりで、一生懸命に向き合ってみてください。

その積み重ねが、不確実な未来を切り拓く、皆さん自身の強靭な力になると信じています。

改めて、それぞれの大会で活躍された皆さんにお伝えしたいと思います。

すばらしい感動をありがとう。

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