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平成29年度 浜松地区中学校新人総合体育大会野球競技の部 結果報告

野球

平成29年度 浜松地区中学校新人総合体育大会野球競技の部 結果

【二回戦】  庄  内 0-10 開誠館 〇(五回コールド) 【開】山田-鈴木(悠)

【三回戦】  開  成 4-6  開誠館 〇         【開】山田-鈴木(悠) 【二塁打】松下(習)、神田

【準々決勝】 浜北北部 2-1  開誠館 ●          【開】馬場―鈴木(悠)

 

【戦評:対開成中戦】

 この試合勝てば二年連続西部大会出場が決まる。相手は強敵、開成中だった。

 開誠館は序盤、開成中の右投手にほぼ完全に抑え込まれ、三回で6三振、四球の走者を一人出しただけだった。しかし、四回表、二番松下(歩)(一年:入野小出身)が四球で出塁すると、三番馬場(二年:白脇小出身)がライトフェンス直撃打を放ち、無死一三塁の好機を作り一気に試合が動き出した。四番安川(二年:白脇小出身)はスクイズを投手前に転がし、相手投手のフィルダースチョイスを誘いオールセーフで先制点をあげた。なお無死一二塁。五番山田(二年:浜松北小出身)もサード前にしっかりと送りバンドをするが、サードが一塁悪送球で労せず二点目を奪った。

 五回表にも先頭の九番松下(習)(二年:白脇小出身)がライトオーバーの二塁打を放ち、無死二塁。一番仲野(二年:豊田東小出身)が送りバンドをするも相手投手の一塁悪送球で無死一三塁。二番松下(歩)はスクイズで三点目。その後、開成の投手が制球を乱し、三つの四球で押し出し四点目。4-0とセーフティリードをとったかに思えた。しかし、ここから開成は底力を見せ始める。

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 五回裏、開成の攻撃。開成はヒットと四球で走者を二人出し、二番打者がレフトオーバーの二塁打を放って二点差に詰め寄られる。六回裏にも先頭の四番打者にレフト前ヒットを打たれ、無死一塁。そこからミスが二つ出て無死満塁の大ピンチとなった。七番打者には痛烈な当たりをセンターに打たれ、それが犠牲フライとなって4-3。一死一二塁。次の八番打者はサードゴロを放ち、それが大きくバウンドし、かなり難しい打球となったが、サードの安川は躊躇なく前に出てさばき二死二三塁。その好守備に応えるかのように開誠館の主戦、山田は九番打者を投手ゴロに打ち取って、無死満塁のピンチを最小失点の一点で凌いだ。しかし、試合の流れはグッと開成によっている状況で、しかも最終回の開成の攻撃は一番打者からの攻撃。好打者の三番打者まで必ず回ってくる。このまま逃げ切れるとはとても思えない状況だった。最終回の開誠館の攻撃次第で勝敗が決まってくる・・・。そう思った。

 七回表、開誠館の攻撃。先頭の三番馬場がセンター前にヒットを放ち、無死一塁。四番安川はしっかりと送り一死二塁。五番山田、六番鈴木(悠)(一年:新津小出身)が四球を選び、一死満塁と絶好の機会を得た。このような場合、次に立つ打者は迷いがあるとあまりいい結果を生まない。投手が制球を乱している状況なので、はじめからウェイティングで行くのか、真ん中付近のボールに絞り込み積極的に打ちに行くのか・・・。七番神田(一年:浅間小出身)は内側に入ってきた甘いボールを積極的に打ちに行った。打球はライトの頭上を超え二点を追加し、6-3と三点差にし、最終回の開成の攻撃を迎えることができた。

 最終回、開成の攻撃。開誠館の主戦、山田は先頭の一番打者を三振にとって一死。二番打者にライト前、三番打者に左中間を破る二塁打を打たれるも、後続をショートゴロ二つに抑え、見事に完投勝利した。二年連続、西部大会出場を決めた瞬間だった。

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 山田は途中、リリースが弱くなり、ボールのキレがなくなって痛打を浴びたりもしたが、持ち直すことができた。開誠館の前チームの主戦を務めた牧(三年:砂丘小出身)は、ピンチの時ほど気迫の投球を見せ幾度となくチームを勝利に導いてきた。その姿を山田もしっかりと目に焼き付けていたに違いない。この試合の途中、山田は一度だけ捕手のサインに大きく首を振ってプレートを外した。サインに対して首を振ったのか、自分の弱気になっている気持に対して首を振ったのかはわからないが、スイッチの入れ直しはこの時だったのかもしれない。山田という投手の底はまだまだ見えない。もっともっと大きく成長できるはずだ。それはすなわちチームの成長につながってくる。西部大会でも成長につなげられる試合を続けてもらいたい。そう願うのである。

 

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